マンション管理評価について

  • HOME >>
  • マンション管理評価について

管理評価について

「マンションは管理を買え」と言われて久しいのですが、流通市場にマンションの管理や自治に関する情報は無く、管理の良いマンションを求める消費者と良い管理を行っている管理組合との間でミスマッチが生じる一方でした。

そこで、京都マンション管理評価機構は、良い管理を目指しているマンションを発掘し、管理を評価・発信します。

  • 基礎管理評価と優良管理評価を行い、評価指標と併せて京都マンションデータバンクから発信します。
  • これらの評価は、資産価値を直接はかる格付けではありません。また、単に結果を競うものでもありません。
  • マンションの管理の在り様は多様です。管理組合活動の参考として活用していただけます。
  • 安心して住み続けることができるマンションが増えれば、地域の魅力も増していきます。

■基礎管理評価

建物を維持するうえで必要な最低限の管理状況について、重要事項説明書や規約等の資料をもとに評価・発信します。

⇒詳細はこちら

■優良管理評価

マンション内外の自治活動やコミュニティの形成に向けた活動について、管理組合にアッセサー(評価員)2名がヒアリングをして評価し、評価委員会が判断・決定します。評価結果は管理組合にお知らせし、同意を得られたものについて公開します。

優良管理評価は、繰り返し行うことにより区分所有者の管理に対する関心やモチベーションを高め、管理組合の自治力のアップに貢献します。

⇒詳細はこちら

up

評価の内容

基礎管理評価の内容

管理規約に関する内容

マンションの管理規約は、マンションを維持・管理するための大事なルールです。
集まって住まい、協働で資産を管理するために必要な項目である以下の6つについて、適合しているかを評価します。

(1)対象物件の範囲、共用部分の範囲を示している。

規約が対象とする敷地、建物、附属施設がもれなく示されていること。共用部分については、区分所有者がみずから管理する専有部分と勘違いしやすい部分があるため、明確にしておくことが必要です。例えば、玄関扉は共用部分ですが、玄関扉の鍵や扉の室内側の仕上げは専有部分となります。

(2)管理費、修繕積立金について納付義務が示されている

マンションに限らず、建物は出来上がった時から劣化が始まります。日常的な修繕、外壁や屋上防水の改修などの大規模修繕が必要です。また、共用部分の光熱費や、清掃費、管理組合の運営費等も必要です。こうした、共用部分の日常管理に充てる管理費、長期的な計画に基づく工事に充てる修繕積立金は区分所有者が負担します。
いずれの費用もマンションを維持管理していく上で必要不可欠のものですから、納入の義務について規定されていることが必要です。

(3)修繕積立金の使途が適切に示されている。

修繕のために積み立てたお金が他の用途に使われたのでは、長期修繕計画があっても必要な工事を計画的に実施していくことが困難になります。これでは安心して住み続けることができなくなります。また、計画になかった工事、規約に無い使途に積立金を使うには、その都度、区分所有者の意見調整が必要であり、それには相当の時間と労力が必要となります。
想定される使途については、予め規定しておくと安心です。

(4)管理費と修繕積立金の経理が区分されている。

日常的な維持経費としての管理費と中長期的な計画に基づき多大な金額となる修繕積立金の経理を区分しておかないと、計画に基づく工事が実施困難となる恐れがあります。そのため、これらを区分して経理することが規定されている必要があります。

(5)修繕等が管理区組合の業務とされている。

適切に修繕工事等を行えば、マンションは継続して快適で安全に使うことができます。そのためには、区分所有者は必要な費用を負担することが必要です。また、大規模な工事は日常生活に大きな影響を与えます。必要な修繕工事を円滑に実施するためには、組合員の協同が欠かせません。そこで、管理組合が管理する敷地や建物等について修繕等が管理組合の業務であることが規定されていることが望まれます。

(6)総会の議決事項に重要な事項が規定されている。

分譲マンションは区分所有されていることから、区分所有者全員が参加する総会で意思決定することになっています。管理組合の運営は、理事会で行われますが、重要な事項については必ず総会で決議するようにします。
(総会は、区分所有法の集会のことです。)

長期修繕および大規模工事に関する内容

継続して快適に安全に安心して住み続けていくためには、建物の基本的な性能を維持していくことが必要となります。風雨からのシェルターという最低限の性能は維持しないと安心して住めないでしょう。また、台所や風呂等を快適に使い続けるには給排水管の交換も必要となって来ます。更には、バリアフリー化が必要となるマンションもあると思います。必要な工事を必要とされる時期に確実に実施するためには、長期修繕計画が欠かせません。計画は区分所有者がこうした修繕工事の必要性を理解するためにも有効です。

屋上および外壁の大規模な修繕工事の目安は、15年毎と言われています。

修繕積立金に関する内容

将来、修繕工事が実行される可能性を積立金残高から判断することができます。ただし、大規模工事の直後は残高が低い、あるいは借入のためマイナスとなっている場合もあります。また、マンションの規模によって必要な工事総額も異なるので、積立金残高の大小を単純に比較することはできません。いずれにしても、こうした情報が公開できるということは、適切に維持管理をしている管理組合の自信の表れと見ることもできます。

・修繕積立金残高が公開されていること。

■評価指標については、こちらをご覧下さい。 → 詳細はこちら

優良管理評価の内容

自治による管理・運営

管理組合は“民主主義の学校”と言われます。区分所有しているマンションの維持管理を他の区分所有者との意見を調整しながら進めていかなければいけません。考え方も、事情も異なる他人との協働です。管理運営に大切な規約に必要な最低限の項目については、基礎評価のとおりです。優良評価では、さらに踏み込んで理事会の運営、役員の引き継ぎ等、管理組合の運営について、7つの指標で評価します。

(1)総会の出席状況(委任状、議決権行使書を含む)について
(2)理事会構成員の任期および選任方法について
(3)理事会の開催回数について
(4)理事会の引き継ぎについて
(5)①管理委託契約について
②自主管理のマネジメント状況について
(6)管理費等の滞納住戸数(1年以上の滞納)について
(7)文書保存と引き継ぎの実施状況について

管理組合員の豊かな交流

どんな組織でもルールだけでは円滑な運営はできないようです。また、安定した継続的な運営のためには、人材の育成が不可欠です。ここでは、マンション内のコミュニケーションや交流の状況等について5つの指標で評価します。

(1)後任役員の育成について
(2)広報活動について
(3)情報提供・開示状況について
(4)世代に合わせた事業の企画・実施について
(5)日常の住民間の挨拶・交流について

災害に備えた管理

地震や火災のような有事には、日常の交流や活動が大きな力を発揮する事は、これまでの大災害で実証されています。日常の交流については、上記2のとおりですが、ここでは具体的な訓練や備品等について、6つの指標で評価します。

(1)最新の消防計画の有無と消防訓練について
(2)防災訓練およびその他の備えについて
(3)法定点検の実施について
(4)非常用備品について
(5)防犯、事故への備えについて
(6)損害保険の加入状況について

多様な世帯が暮らせる工夫

かつてニュータウンは活気に溢れる街と評されたのです、今や高齢化が問題となっています。居住者の世代が均質であったために生じたものです。安定、継続のためには世代だけでなく、世帯の多様性が必要であると考えます。多様な世帯は多様なマンションの運営を可能とします。ここでは、多様世帯が暮らせるための工夫の有無について、6つの指標で評価します。

(1)空き住戸について
(2)誰もが入居したくなるような工夫について
(3)エントランスや掲示板、集合郵便受の状態について
(4)車いすによる住戸までのアプローチについて
(5)駐輪場の整理整頓状況について
(6)駐輪場、駐車場の整理整頓について

地域と共存・共栄(地縁組織との関係)

マンションは上方に広がる一つの“まち”のようなものですが、周辺との関係を断ち切ってマンションだけが在るということはあり得ません。マンション周辺の地域についても同様です。特に都市部においては、住宅の半数がマンションです。ここでは、周辺地域の自治活動との関わりについて、5つの指標で評価します。

(1)自治会又は自治連合会への加入について
(2)地域行事への参加について
(3)地域情報の伝達について
(4)近隣の住民や住民組織との緊急時の協力体制について
(5)マンション近隣の住民や住民組織への交流の働き掛けについて

これら優良評価については、管理組合にアッセサー(評価員)2名がヒアリングをして評価し、評価委員会が判断・決定します。評価結果は管理組合にお知らせし、同意を得られた場合は、マンションデータバンクで評価結果を公開します。

優良評価は健康診断と同じように、繰り返し行うことにより区分所有者の管理に対する関心やモチベーションを高め、管理組合の自治力のアップに貢献します。

■評価指標については、こちらをご覧下さい。 → 詳細はこちら

up

アセッサーについて

いくら優れた指標があっても、その運用にバラつきがある評価では意味を失くしてしまいます。マンション管理評価にあたっては、OJTを組み込んだ研修を受講したマンション管理士、一級建築士、不動産コンサルタント等の専門家が、アッセサー(評価員)として実務にあたります。また、マンション管理に係る法律等も変化し、発生する問題も変化していきます。アセッサーについてもフォローアップの研修を適宜行い、管理組合の皆さんを支えていきます。

up

評価委員会

アセッサーが評価した内容を評価委員会が検討し、評価内容を最終確定します。指標を杓子定規に運用することなく、努力する管理組合を積極的に評価します。

委員長
谷口 浩司     佛教大学 教授
 
浅井 亮      弁護士
 
岩崎 陽      不動産鑑定士
 
瀬川 保      管理組合理事長
 
田村 哲夫     一級建築士、マンション管理士
 
西村 孝平     宅地建物取引主任
 
安枝 英俊     京都大学 助教